皆さんは、福岡の屋台に行ったことはありますか?
県外からの宿泊客の半数以上が利用するほど、大人気な「福岡の屋台」。
実は、屋台の店舗数は年々減っているってご存じでしたか?
現在福岡市では、そんな屋台を未来に残すため、営業者を募集しています!
新規屋台営業者の公募について
2022年8月12日から、福岡市で新規屋台営業者の募集(第4弾)が始まりました。
福岡市は、福岡市屋台基本条例に基づき、屋台営業がまちのにぎわいや人々の交流の場を創出し、観光資源としての効用を発揮するために、屋台営業候補者の公募を行います。
福岡市「屋台営業候補者公募の実施について」
https://www.city.fukuoka.lg.jp/keizai/kankou/shisei/r02_yataikoubo.html
期間は、2022年8月12日から2022年10月11日午後5時半まで。
営業期間は、2023年5年6月1日から2026年3月31日までです。
※ 更新により、最長で2033年3月31日まで営業が可能です。
最長 約10年間営業できるんだね!
募集にあたり、審査もあります。
審査は、1次審査(筆記試験)を行い、その後1次審査を通過した方に2次審査(書類審査・面接審査)が行われ、見事合格すると営業できます。詳細は福岡市HPまで。
ここで、むらっこから質問がある様です。
そもそも福岡の屋台って人気だから働き手も沢山集まるのでは?
「屋台を未来に残す」ための取り組みがどうして始まったの?
福岡の屋台の成り立ちと、屋台数の減少
むらっこの質問にお答えします。
まずは、こちらのツイートから。「一時期屋台への風当たりが強くなって」の記載から、何かしら屋台を取り巻く厳しい状況があったことが分かります。
どうしてだろう?
一時期 屋台への風当たりが強くなって、福岡の屋台がなくなるっちゃなかろうかっていう状況もあったとよ。
一般公募が導入されて、一部の店は入れ替わったりしたけど、こうして屋台文化が残っとうとはありがたか。屋台で隣に座った初対面の人と仲良う飲むとは得難い経験。
https://t.co/XocgyUNSiJ— リトルフクオカの中の人 (@little_fukuoka) August 23, 2022
具体的に、何が起こったのでしょうか?
屋台の成り立ちを少し覗いてみましょう。
屋台の成り立ち
こちらが、福岡の屋台の成り立ちです。
- 1945年 戦後、福岡に屋台誕生
(戦災者や戦争未亡人、引揚者などの人々が生活のためにはじめた) - 1949年 衛生面を危惧し、GHQから「屋台全廃命令」が出る
⇒1995年 屋台全廃反対運動により、屋台全廃をのがれる - 1970年 屋台軒数全盛期(400軒程)
- 1979年 屋台のなまもの販売禁止
- 1995年 都市の成長につれ、衛生面や通行の妨げになる問題が指摘されるように
⇒福岡県警が「屋台は原則1代限り(新規参入は認めない)」方針を出す - 2010年 屋台数が150軒程に減少
- 2011年 屋台を未来に残す動きが出てくる
- 2013年 福岡市屋台基本条例制定(屋台の営業者が守るべきルールをまとめた条例)
- 2016年 初の屋台公募開始
- 2017年 初の公募屋台営業開始(20軒)
屋台全廃命令とか、新規参入は認めないとか。逆風がつよかったのね。
戦後、戦災者や戦争未亡人、引揚者などの人々が生活のためにはじめた屋台。
最大で400軒ほどまで増えました。
それが、福岡の都市化により、衛生面や通行の妨げなどを理由として様々な逆風にあい、減少してゆきました。
現在は100軒にまで減少しています。(2022年現在。福岡市HPのデータより)
福岡の屋台文化が無くならない様に、ずっと続いてほしいですよね。
(参考)屋台の年表 詳細版
屋台を取り巻く出来事の詳細な年表です。参考にどうぞ。
年 | 内容 |
---|---|
1945年 | 戦後、福岡に屋台登場 (戦災者や戦争未亡人、引揚者などの人々が生活のためにはじめた) |
1949年 | GHQによる取締り、裁判で「昭和30年3月31日で屋台全廃」命令 |
1950年 | 屋台事業者が「福岡市移動飲食業組合」を結成、行政や警察に交渉 |
1955年 | 県会議員・河田琢郎氏による屋台全廃反対運動 屋台全廃を逃れ、許可制に |
1970年 | 屋台軒数全盛期、軒数が400軒程度に |
1973年 | 天神地下街建設工事に伴う、一時休業についての基本協定を締結 |
1979年 | 屋台における「なまもの」販売について市当局と協議販売禁止を再確認 |
1995年 | 警察より「道路使用許可は一代限り」の方針明示 ※「屋台営業の新規参入は原則認めない」方針。 |
2000年 | 「福岡市屋台指導要綱」施行道路占用許可を与え、規制しつつも合法的に認可、 「原則一代限り」が確立 |
2010年 | 屋台数が約150軒にまで減少 |
2011年 | 平成22年の福岡市暴力弾排除条例に伴い、要綱を改正 髙島市長が「屋台を残したい。あり方を検討したい。」と表明 屋台との共生のあり方研究会を設置 |
2013年 | 福岡市屋台基本条例制定、施行 ※屋台の営業者が守るべきルールをまとめた条例 |
2016年 | 屋台の移転再配置と公募対象場所の環境整備が整う 初の「屋台公募」を実施 |
2017年 | 初の屋台公募により、20軒を超える公募屋台が誕生。 |
現在 | 後続の屋台公募により、続々と公募屋台が誕生中。 |
まとめ:福岡の屋台の未来を担おう!
みんな大好き、福岡の屋台。
福岡の屋台の未来を担いたい!!という方は、ぜひ福岡市のHPから応募情報をよくご覧の上、お申込ください。
さいごに、”むらっこ”では、地域づくりの様々な取り組みをご紹介しております。
ご興味のある方は、その他の取り組みもぜひご覧ください。
他の記事もぜひ見ていってね!
コメント